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2007年11月24日 (土)

「心神」を含むニュース

 私はときどき、yahoo!のニュース検索で「心神」を含むニュースをまとめ読みします。

 主に「弁護側は心神喪失(または耗弱)の状態にあったと主張している」といった部分を含む記事が検索されますが、なかには、金品目的であったり性犯罪であったり、計画性があって犯行後もいったんは上手く逃げていたりといった、責任能力に問題なさそうな事件もかなり含まれています。当然のことながら、実際に判決でそのような主張が認められ減軽されることはまずありません。

 特に有名事件の場合には、裁判の各段階で何度も記事が出るうえ、判決の後も、控訴するかどうかといった記事が何度も出ます。しかし、歴史的な事件を起こすにはかなりの計画的実行力が必要であることからして当然ですが、有名事件に限って言えば、無罪や執行猶予になるケースはかなり少ないはずです。

 もうひとつ、(精神障害ではない)少年の事件の報道でも、弁護側が酌量を求める論理が、当時少年は正常な精神状態になかったと言わんばかりのことがあるので、一般の人には精神障害者の刑の減軽の問題と混同されて、精神障害者(および裁判中のみそれと主張する人々)の弁護がそのような身勝手な論理で行われることが普通にあると思われてしまうことがありそうな気がします。

 一般の方が上のような報道を折に触れて読んでいると、精神障害者でない者やごく軽症の者までが不当に刑を減じられているかのような印象を持ってしまうのではないでしょうか。刑法39条についての出版物の中に、池田小学校事件や幼児連続誘拐殺人事件、神戸の少年らについて言及されているのをみると、記事を書く側の人々にも同様の誤解が蔓延していそうです。

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コメント

治療を受けた後、あるいは治療中において、随分と現実検討識の回復し、善悪の弁別にほぼ支障無いような患者さんの起こした触法行為に対しては、現実に即しつつ適正な法の行使が必用なはずです。が、警察、検察官の及び腰というか、適正とは思われないような事例を多々目にしました。
なんか腫れ物に触るような、そんな社会風潮を感じます。
身近な例では、アルコール嗜癖の患者さんで、外泊中に飲酒運転で検挙されながら、処分されなかったのを良いことに再度飲酒運転をし、勿論すぐ強制退院させましたが、傷害事故を起こしてやっと行政処分したりなんてことが。
ま,愚痴になりました。
今後も頑張って下さい。

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