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2008年2月 7日 (木)

フロイト全集18から『夢解釈の理論と実践についての見解』(4)

 しつこくこの論文の翻訳について。私には次の文も意味が取りづらく感じられました。

「無意識の空想に対しては、想起感情を期待することはまったくできないが、当人の主観的な確信が残っているということは、場合によっては考えられる。」(岩波版183頁、下線は引用者)

 下線部は、原文では「moeglich bleiben」なので、「やはり可能なままである」とか「可能性が残っている」といった意味です。岩波の訳文は、形容詞「moeglich」を、副詞「moeglicherweise」のように受け取ってしまっている気がします。次のように訂正したいです。

「無意識の空想に対しては、想起感情を期待することはまったくできないが、当人の主観的な確信感情はやはり[現れる]可能性が残っている。」(代案)

 あとは、同じ頁の後ろの方にもう一箇所、本当に些細な点ですが、主語が抜けている箇所があって、フロイトなのか患者なのか明示することが必要と思います。

私は、彼のみた夢は予想もできなかった個別的な事柄の総和であること、治療中の彼のふだんの行動は、迎合に由来するものでは全くないことを、弁じたてたものである。(岩波版183頁、下線は引用者)

私は、彼のみた夢は私が予想もできなかった個別的な事柄の総和であること、治療中の彼のふだんの行動は、迎合に由来するものでは全くないことを、弁じたてたものである。(代案)

フロイト全集 18 1922-24年 (18)

フロイト(著), 新宮一成(編さん)

出版社: 岩波書店 (2007/08)

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