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2009年2月25日 (水)

定年退職に際して蔵書を病院に寄付すること

 我が病院の図書室には、何人かの精神科医が定年退職時に寄付していった蔵書が多く残されています。おかげでブロイラーやクレペリンの原書が容易に読めたりするのでありがたいのですが、それでも私にはどうしても疑問に思い、ショックに感じることがあります。

 退職したからといって人間精神について書かれた本が不要になってしまうことがありうるのだろうか、彼らはそれまで精神を単に職業として扱っていたにすぎないのだろうか、という疑問です。最新の薬物療法についての本などであればまだしも、精神分析や現象学についての本は、精神について考え続けるならば必須の本であるはずです。

  精神医学とは精神疾患に苦しむ人を治療するためのものに過ぎないと考える方が健康的かもしれませんが私には考えられません。私も定年が近くなってくれば、もはや精神についてさほど考えなくて良くなってしまうのでしょうか。

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