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2016年1月

2016年1月20日 (水)

ダメな人

 中井久夫著『看護のための精神医学』によれば、うつ状態では

自己価値観の低下は「微小妄想」となり、自分は何もできない、ダメな人間であると思いこむ。(160頁)

 一方、うつ病になりやすいとされた「メランコリー親和型」は、

日本の下田は「模範的な人」と書いているが、ドイツでは「ダメな人」だそうである。(162頁)

 だとすると、ドイツ人がみれば、患者が自分を「ダメな人」だと言うのは内容的に正しく、よって妄想ではないことになってしまいませんでしょうか。

 ちなみにフロイトも、メランコリーの人は正しい自己認識を語っているのだといってました。

看護のための精神医学 第2版
2004/3/1
中井 久夫山口 直彦

 

2016年1月 9日 (土)

去年の三冊

 昨年は本業にかまけて1年間このブログをほったらかしにしてしまいました。

 新聞の書評にならって、私にとっての昨年の3冊を挙げておきましょう。

人はみな妄想する -ジャック・ラカンと鑑別診断の思想-
2015/4/24

松本卓也

ジャック・ラカン 転移(上)
2015/10/28

ジャック=アラン・ミレール、 小出 浩之

自閉症スペクトラムの精神病理: 星をつぐ人たちのために
2015/11/24

内海 健

 しかしこの3冊、自分の専門分野そのものであって、しかも著者(ラカンに関しては訳者)の方々も知っているのでコメントの言葉が出てきづらいのですが、決して損をさせない3冊です。内海先生による、「こころの理論」説への徹底的批判には胸のすく思いです。

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