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2020年12月31日 (木)

今年の3冊

 ふつう、「今年の3冊」というと、たくさん読んだ中からベストスリーを挙げるのでしょうが、私の場合、その年に出た本をその年のうちに読み切るということがほとんどなく、今年はどうにかステイホームで3冊ちょっと読めたので何年ぶりかで挙げてみます。

1 ジャック・ラカン『精神分析の四基本概念』(上下巻)岩波文庫

2 兼本浩祐『発達障害の内側から見た世界』講談社選書メチエ

3 鈴木宏昭『思考バイアス』講談社ブルーバックス

 1は何度も読み返した名著ですが、文庫になって体裁も文体も読みやすく、今年もまた何度も読みました。ラカンといえば言語にばかり注目したと思われがちですが、眼差し論や精神分析技法など幅広く語っていて、どこもかしこも面白い。2は、著者が自身をネタにこのテーマで本を書く気になったことそのものがすごいことです。この自虐テーマが当てはまりそうな精神科医はたくさんいますが、実際に書くのは精神病理の分野では兼本先生ぐらいでしょう(児童精神科医なら本田先生がご自身のことにソフトに触れたりしてた気がしますが)。3は、我われが妄想患者さんの陳述で普段接しているような誤りや勘違い、思い込みが、精神病の有無にかかわらず一般にもたくさんの場面で発生する現象であるということに気づかされ面白く読みました。認知心理学の本はあまり読まないのですが、ブルーバックスに入って新書の棚にあったおかげで手にすることができ内容も平易でありがたいことです。

 内海健先生が2冊出されましたが、まだ手にできていません。来年早々に読んでみたい2冊です。

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