映画・テレビ

2008年7月12日 (土)

否定疑問文への答え方

 防虫剤「虫コナーズ」のCMですが

http://www.kincho.co.jp/cm/html/2008/mushikoners_kaette/index.html

 CMでは、いかにも外国人っぽい発音の日本語で、虫が来るか来ないかといった話題がひとしきり続いたあと、

A(日本人):「虫、入ってコナーズ」

B(外国人女性):「虫コナーズ?」(虫は来ないのか?の意)

A:「イエス、イエス、虫コナーズ」

と会話するくだりがあります。

 そこへくると私は反射的に、『そこは「ノー、虫コナーズ」が正しいんじゃないか』、と思ってしまい、CMの「イエス」が聞き苦しく感じて仕方有りません。もちろん、「虫コナーズ」を商品名ととらえれば問題ないわけなんですけれども。

2007年11月26日 (月)

再びクワイエットルームについて

 今日、精神科隔離室の患者さんを訪ねたとき改めて気づいたんですが、映画「クワイエットルームにようこそ」でクワイエットルームと呼ばれていた隔離室には、廊下との間を隔てるタイプの鉄格子がなかったですね。

 隔離室と廊下の間に鉄格子を設置するか否かにはけっこう地域差があると聞いたことがあります。私の地域では設置されているのが普通ですが、みなさんの地域ではどうでしょうか。そんなの見たことないという地域の方がおられたら、教えてくれるとうれしいです。

 隔離室と廊下の間の鉄格子は、見栄えが殺伐としてしまうにもかかわらず、ある重要な役割のために、今後も全廃されることはないと思われます。どんな役割のためか、ご存知でしょうか?。

 患者が隔離室に閉じこめられることを嫌がってスタッフと一緒にドアから出ようとする場合を想像してください。患者が懸命にドアに駆け寄ってくる場合、患者の指を挟まずにドアを閉めることは至難の業です。患者を転ばせておいてスタッフが走って出たり、布団を被せるなどして抑え付けておいて素早く離れるなどの方法がとられますが、患者を手荒く扱わざるを得ませんし、敏捷な患者に対してはなかなか安全にドアを閉められません。そこで、ドアから離れたところに格子があれば、スタッフのうち一名が格子の外側に回って、格子越しに患者を抑えておいて、他のスタッフがドアから病室を出てドアを安全に閉めるという方法がとられます。これが格子を設置する最大のメリットです。ご存知でしたでしょうか?。

 他にも、廊下の窓を大きく開けて換気ができることや、患者が屈強・粗暴であっても格子を隔てて安全に話すことができることなどのメリットがあります。

 ただし、せっかく格子を設置しても設計にミスがあった話もよく聞きます。

 廊下の幅が狭すぎると、隔離中の患者を訪ねるときに、患者の手が届かない距離を取ることができないので、殴られたり、服を掴まれ破られたり、といったことが起こります。

 格子の幅が広すぎると、患者が出てしまいます。15センチぐらいあれば、摂食障害の患者なら出られてしまうようです。

 それと、格子の下端は床ギリギリの低いところになくてはなりません。格子の下端が床から何十センチも離れていると、そこに紐状の布を掛けて首を吊ることができるからです。

 ドアのすぐ隣に格子を設計したために、格子を隔てて患者を捕まえていても、患者が手足をドアの隙間に差し込むことができてドアを閉められない、という役立たずな造りの隔離室も見たことがあります。

追記:見栄え以外のデメリットとしては、同様の部屋が並んでいると、隣の部屋の患者が騒ぐ声が聞こえたり、排泄物などの臭いが流れてくることがあります。対策としては、廊下にドアを設置して各部屋を空間的に隔てれば良いのですが、そのような対策が取られている施設を私は一箇所しか知りません。

 ある病院で聞いた話ですが、隔離中の摂食障害の患者が、15センチぐらいの幅の窓(スタッフはそこから大人の出入りが可能とは誰も思っていなかった)から人知れず脱走して自宅に帰り、用事を済ませてから、同じ窓を通ってもとの隔離室内に戻ってきて室内で過ごしていた、ということがあったらしいです。

2007年11月17日 (土)

はじめました

 ブログをはじめます。タイトルはフロイトの論文から取りました。一応精神科医が運営するので、それと関係した話題が中心になります。

 公開中の映画「クワイエットルームにようこそ」を先々週、先週と、二度観てきました。内田有紀演じる主人公が精神科閉鎖病棟に入院して退院するまでの2週間を描いたものです。病棟内の人物、特に大竹しのぶと蒼井優の演技は、まさに病棟から連れてきた患者のようで、気味が悪いほど上手い。平岩紙が演じる看護婦の暖かさも、実際にどの病棟にも何人か居るタイプの看護婦さんをよく再現してました。その他院内の日常が非常によく描かれて「こういうことはよくあるなあ」とあちこちで思えるうえ、全体には単純に笑って楽しめテンポ良く流れるストーリーでした。ちなみに私が同じ映画を映画館で二度観たのはこれが初めてのことです。

 病院スタッフや病棟ルールは患者からこう見えているんだ、と思うと気を付けないかんなあとも思いました。医師がみな変人で頼りない姿にも自戒させられますし、病棟の物品管理が杓子定規であったり、トイレを入れた部屋で食事を取らせることなんかも、ありそうですからねえ。

 ただ病棟のハード面には精神科ではあり得ない箇所も散見されました。隔離室に、身体拘束用に処置台が据え付けられているのが最も目に付く点でしょう(あの部屋で、拘束しないで隔離すると、台に上ったり転んだりする危険が高すぎます)。隔離室内のトイレ周囲をカーテンで囲ってありましたが、実際にああいう造りにした病院から聞いた話によると、隔離中の患者は不満と退屈から便器内にカーテンの裾を突っ込んで濡らすことで病院を困らせようとするとのことで、使えないらしいです。ほか、病棟の共同トイレの個室ドアの上に桟が渡してありましたが、ふつうああいう首を吊りやすい構造物は作りません。でもまあこれらのことはストーリーの流れとは関係ないですが。

 あの病院が実在したら、働いてもいいですねえ。普通にやっていれば、他の医師より熱心と評価されそうだし。同僚医師は私に干渉せず放って置いてくれそうだし。

 ストーリーの詳細は観てのお楽しみですが、私は、患者たちはみな当分の間ほとんど変わらないまま同じようなことを繰り返していくと予想することに慣れすぎているせいもあって、主人公も結局変わらないんだろうなあ、と予想してしまいます。

 劇中で印象的に使われた「恋のフーガ」をつい口ずさむようになってしまいましたが、この歌が劇中で選ばれたのも、詩が映画の場面と関連しているからじゃないかと思いましたが、どうでしょう。

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